高さ2,230mm、自宅内IKEA方式で製作を試みる自作レコード棚。 後編は塗装から設置まで。
(前回までのあらすじ)
梁までの高さぴったりのレコード棚を作ろうと思い立った「私」は、友人の本間くんや山サ木材さんの協力を得て、ガレージで加工・仮組みを終えた。
さて、次は塗装。部屋の壁や、デスク、CD棚にあわせて、オフホワイトのベタ塗りにしようと決めていた。刷毛、スプレーなどの方法があるが、ローラーを使った。ペンキをムラなく塗るにはこれが一番だと思う。
塗装後の各パーツ。
水性塗料で、ほとんど匂いもしない。
乾燥後、設置する部屋に持ち込む。
いよいよ部屋で組み立てに入る。
基本的には、すでにガレージで組んだものを再現するだけで、自分が下穴を開けて自分で締めたネジ締めをもう一度やって組み立てるだけなのだから、気が楽だ。
仮組みと違う点は、塗装が済んでいる点のほか、今回はボンドも使って固定するという点。
ここで課題が発生。
仮組み時は、棚板の下にネジ止めした仕切り板を回転させることで、裏側の仕切り板を2箇所止めるポイントを取ることができた。(下図)
しかし今度は、ボンドがついた状態なので、回転させると棚板にべったりボンドが付いてしまう。(右図。正確には、仕切り板をヨコからタテに回す際に問題が起きるので、ちょっと図が間違ってるのですが)
なのでまた一工夫。
棚板の真ん中に空いたネジ穴に、今度はネジでなくクギを下向きに通す。
棚板の上に立つ仕切り板は、仮組み時と同じネジx2に加えてボンドで固定。
この構造から下向きに出ているクギを、下の段の仕切り板のネジ穴に押し込む。
ボンド付き。
これで、加工編の3.で作ったのと同じ構造ができたので、同じことを6段分行えば、側板と天板・底板に囲まれる棚内部の構造が完成。
これをまた横倒しにして、側板を取り付ける。
今度は塗装済みの棚板を、ボンドとともに側面から各棚板に対してねじ止めする。
ガレージで作った際のネジ穴通りの場所に、内部の棚板・仕切り板が位置しているので、間違いはない。
ここで少しアレンジ。
家具の、ハカマという部分をご存知でしょうか。一番下で床に接している、左の図の部分です。
基本的な設計では、これは前部に一つあるだけなのですが、「これだと、底板の奥のほうが荷重でたわむんじゃないだろうか?」と思い、奥のほうに見えないハカマをもう一つ付け加えました。(右図・底からみた状態)
将来、前後のハカマと側板に囲まれた密閉空間で発生した未知の生物が巨大化または大量発生して襲われたりするかもしれませんが、致し方なしです。
さて、次は反対側の側板をつければ、もう最終コーナーを回った状態だといえるが、上の写真の横倒しの状態から反対側の側板をつけるには、一度立ち上げる必要があった。(作業スペース上、「仰向け」にすることができない)
ちなみに、立ち上げるために必要な天井の高さは、棚の対角線の長さになるので、
(2,230の2乗+1,080の2乗) の平方根=約 2,477mmとなるが、梁のないところの天井高でギリギリだった。
今回、梁の高さ2,240mmにあわせて棚の高さを決めたが、完全に天井まで達する棚を作っていたら、部屋の中で立ち往生、というか立たず往生していたところだ。
しかし棚を立たせる作業だが、さすがにここは誰かに手伝ってもらわないとダメだろう、と思っていた。
家族(機嫌がよければ)、あるいは時々ギターを教えている近所の高校生のhくん、親しいご近所、etcに手伝ってもらい、これは週末まで待って、立ち上げ後はビール(高校生以外に)をふるまったり、ちょっとした祭りだな!などと想像しながら、試しに一人で持ち上げてみたところ。
立ち上がった。
合板なので実際軽いわけですが・・・
こうなったらもう最後まで一人で組みますよ。平日の夜10時だけど。
両方の側板を取り付けたところ。
実はモノとしては、この時点が一番美しかったんじゃないかとも思う笑
最後に別途塗装していた裏板を、裏側からネジ止めして、基本的には完成!
(最後のお化粧的に、ネジ頭をパテ埋めしたり、そのパテやちょっとした塗装もれを筆で塗ったりしました)
La missione è completata!
(祝祭感を出すため、イタリア語で書きました)
ありがとうございました。
Thanks to 本間くん、「清く正しい本棚の作り方」 & 山サ木材(TEN WORKS)
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[おまけ]
実は、せっかく上記の窓を全開にできるべく棚の幅を設定したのですが、動かしたCD棚の新しい置き場所が二転し、結局このレコード棚の横(窓を殺す形で)に来ることになりました。
つまり、こういう形です。
ここで気になったのが、CD棚の上のスペース。
材料と塗料が残っていたので、左図の「コの字形」の物体を作りました。
これを、CD棚の上に乗っけます。
現在、こんな感じです。
ありがとうございました。
ピンバック:レコード棚製作の記 (1: 設計・加工編) – Sphere dot Music
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